ブルグミュラー25番練習曲の中の、10番『やさしい花』を、簡単に楽曲分析してみます。
全体像をみてみると、まず、調はニ長調で、非常に明るく透き通った曲調。
テンポはモデラート(中くらいの速さ)。
優雅なメロディーの中に、ターラッ、ターラッ、ターラッ、ターラッ、という軽快なモチーフが曲全体にたくさん出てきて、リズミカルな印象。
構成は、A-B-Aの、分かり易い三部形式。
次に、細かいところをみてみると、まず、最初の出だしのAの部分。
これが、とっても素敵。
最初の2小節は、軽快に上がってゆき、ファミドララ~♪と声をかけると、次の2小節は、一気に高い音に飛んでから下降して、同じくファミドララ~♪と返す。
ここ、すっごく素敵じゃないですか!
息の合う2人が会話しているような・・・。(*´∇`*)
しかも、この高い♯ファの音は、この曲全体を通して一番高い音です。
なので、曲全体の中でも、特に気持ちを込める音なのです。
一般に、高い音に上がるほど緊張感が高まりますので、ここは、なんと出だしから一気に気持ちが高まって、ファミドララ~♪につながっていることを意識して弾きましょう。
次に、そのAのシメは、こんな風になっています。
これがまた素敵なんですよ~。
6度と3度のハーモニーの掛け合いが、ため息が出るほど綺麗です。
6度とか3度、というのは、2つの音の幅。
ドとド、同じ音の場合、1度といいます。
ドとミだったら、ドレミと3つあるので、3度といいます。
ドとラが、6度です。
付箋に書きましたが、右手と左手の音が、6度になったり3度になったりしながら移動していくところが、とても優雅で綺麗なので、是非、このハーモニーの移り変わりを感じながら、弾いてください。
最後の和音、(下からレ、♯ファ、レ)は、3度と6度の両方ですね。
レ~♯ファが3度。
♯ファ~レが6度になっています。
ちなみに、最初に説明した、この曲一番高い音への跳躍も見てください。
ラから、♯ファに飛んでいますが、これも、6度です。
3度と6度、よく使われていますね。
次に、Bの部分ですが、ここは、分かり易い掛け合いですね。
右手のメロディーに、左手の合いの手が入っていて、ここも会話しているようなところです。
なにか、楽しく話し合っているような感じ。
「なにして遊ぶ?」
「そうだねぇ・・。ブランコはどう?」
「いいね。誰々ちゃんも呼ばない?」
「そうしよう!」
というような・・・。
そして、最後に、Aが戻ってきます。
きれいなハーモニーをつづって終わります。
曲名が「やさしい花」なので、主人公は花なんですよね。
なので私のこの曲に持ったイメージは、澄み渡る青空の下、コスモスか何かの可愛い花同士が会話しているようなイメージを持ちました。どうかな??(*^∇^*)エヘヘ
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