生徒さんと一緒にアナリーゼしました。
写真の楽譜は、古~く黄ばんだ、私の♪
ブルグミュラー6番「進歩」
まず調性から。
調号をみると、なにもないので、ハ長調かイ短調だと分かります。
どちらだと思う?と聞いてみると、
「うーん、、両方・・?」
との答え。
えー!す、するどいっ!
解説をすると、出だしは明るくハ長調です。
まさに、ハ長調の音階ですもんね。
なので、これは「ハ長調の曲」となります。
(ハ長調イ短調、両方の曲、ではありません。念のため)
でも、中間部(9小節目~)になると、イ短調の響きに変わります。
9小節目の、左手の「ラド」と、右手の「ドーミ、ラード、ミーラ」を一度に弾いてみると、ラドミの和音になります。これは、イ短調のⅠの和音です。
また、13~15小節目では、臨時記号で、ファとソにシャープが使われています。
これはまさに、イ短調の『旋律的短音階』の上行形ですね!
普段、音階の練習をしている生徒さんなので、分かってもらえました♪
で、ダカーポで最初に戻って、ハ長調で終わる。
全体をザックリ見ると、ハ長調の曲だけど、途中、イ短調になるんですね。
さて、少し中身を見てみます。
はじめは、右手と左手が仲良く並んで音階を上がっていきます。
少しなだらかに下降して、また上がっていきます。
ここは、何を表しているのかな?
あくまで想像なので、答えがある訳ではないので、自由に考えてごらん。
といったら、
「坂道を登っている感じ」
と教えてくれました。
そうだね!音も上がっているもんね。
ちなみに、私は階段をかけ上がっている感じかなと思いました。
さて、イ短調の中間部。ここはどんな感じなのか。
「転ばないように気をつけている感じ」
と教えてくれました。
なるほど~。短調の響きと、ッターラ、ッターラ、のリズムの危うさから、そう受け止めたのか。
面白い!
右手と左手が交互に、ッターラ、ッターラと掛け合います。
しかも、フォルテで、アクセント付けて。
どんな場面なんでしょうね。
各自イメージしてみましょう。
最後は、調性も元に戻って、元気よくハ長調で、この曲の一番の特徴的な音形である「両手そろった音階」で終わります。最後は、かっこよく広がって終わります。
全体的に明るく、はずんだ感じで、特に感情を込めて歌うところも無いし(悲しみや憂いなどはどこにも感じられない)、一定のテンポで(もちろん転ばず)楽しく弾き通すことがポイントかな。
進歩。
ベルトコンベアーで運ばれてゆくような曲だという解説も読んだことがありますが、確かに、、、そう捉えて弾いてみても面白いです♪